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by さいき殿伝
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「心やらぐ美食の郷 御食国若狭おばま」・・・福井県小浜市


 平成22年10月19~21日にかけて、福井県小浜市と富山県南砺市を訪ねました。参加者は佐伯市農林水産部さいきブランド推進課・岡崎課長・村上副主幹、企画商工観光部企画課・柴田副主幹の3名。2回に分けてレポートします。 

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小浜市
オバマ・アメリカ合衆国大統領の自筆サイン

 小浜市はアメリカ合衆国大統領選挙に出馬したオバマ氏を熱烈に支援したことで一躍有名になりましたが、もともと「海のある奈良」と呼ばれ、古代から日本海を隔てた対岸諸国との交易が開け、日本海側屈指の要港として栄え、国宝級の神社仏閣も多く伝統行事も残されています。若狭塗り・若狭和紙・若狭メノウなどの伝統工芸もあります。
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 佐伯市でもH21年の「佐伯市食のまちづくり条例」を制定しましたが、小浜市ではH12に登場した村上市長の強いリーダーシップで、H13に「食のまちづくり条例」を全国に先駆けて制定し、その後も熱心な取り組みを続け、今では「心やらぐ美食の郷 御食国若狭おばま」を標榜しています。小浜市には、飛鳥・奈良の時代に伊勢・志摩や淡路と並んで、朝廷に食を供給していた「御食国」としての歴史があり、平安時代以降は、「若狭もの」という呼称のもと、京の都の食卓も支えました。


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 食のまちづくり事業、地場産を使った学校給食の取組並びにその他食育及び地産地消関連事業について視察を行った。当日は、学芸員の一矢典子氏に食文化館内の説明を、市食のまちづくり課政策専門員の中田典子氏に事業の説明をしていただいた。(※中田氏は、食のまちづくり推進のため全国公募で選ばれた。=写真左端)
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1) 食のまちづくりの概要
   特筆すべき点として、

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① 市、市民、事業者の協同によるまちづくり・ 平成12年4月、当時の村上市長が、「地域づくりは人づくり」として、まちづくり推進室を立ち上げ、市民を巻き込んだ「新まちづくり推進プロジェクトチーム」を設置。
<いきまち第1段階>平成13~15年度までの3年間、「いきいきまち・むらづくり事業」として、地域資源を活かしたまちづくり、まずは「あるものさがし」から始めようと、市内を公民館単位の12地区に分け、地区民が主体となり、地区毎にまちづくり委員会を組織化し、地域の実情に合わせて『地区振興計画』を策定。計画の内容は、食に限らず地区の活性化が図れるものであればよい。計画の策定には、地区出身者の職員が入り込み支援を行った。策定に当たり、市は、年間1地区50万円の補助を3年間行う。
・ 平成17年3月、12地区の振興計画の集大成として、「食のまちづくり基本計画」を策定。
<いきまち第2段階>平成16~18年度に、地区振興計画に基づく『実践活動』を実施。実施に当たり、市は、3年間で1地区150万円の補助を行う。
<いきまち第3段階>市は、平成19~ 21年度から現在まで、年間1地区40~45万円の補助を行い、
『先駆的・重点的な事業活動』
を行う地区支援している。

② あらゆる分野の施策を「食」と結びつけ総合的に推進
・ 全国に誇れる食の歴史と豊かな食材を活かし、「食」を重要な施策の柱とした食のまちづくりを行っている。
・ 「食とは食材の生産から加工、流通、料理を経て食事に至るあらゆる段階と、食を育む風土や食文化、食  に関する歴史、伝統まで含めたもの」と幅広く捉えている。
・ 従来型の単品の食・食材を販売することで経済の活性化を図るのではなく、農林水産業をはじめ、食に関する産業の振興、環境の保全、食の安全・安心の確保、身土不二に基づく地産地消の推進、健全な食生活の実践による健康長寿社会の実現、食育の推進など、食を中心にあらゆる分野の施策を総合的に推進している。
③ 「食育」に力を入れている点
 ・ 「人は命を受けた瞬間から老いていくまで、生涯を通して食によって育まれる」として、食のまちづくりの中でも、特に「食育」については将来のまちの発展を担う人づくりの観点から力を入れている。
ア 子どもから大人まですべての世代を対象とした「生涯食育」の推進
・ 高校・大学生・・・新生活応援隊(卒業前の高校生料理教室)、食のまちづくり講演会、インターンシップ生の受入れ(食文化館、濱の四季)
・ 成人・高齢者・・・伝承料理、健康料理教室、男性料理教室「男性厨房」、高齢者料理教室、身体障がい者料理教室、健康に食べよう会、ふるさと料理を楽しむ会など

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イ 保育園・幼稚園や小・中学校における「義務食育」体制の整備
・ 「ベビー・キッチン」 2~3歳 平成16年度から
・ 「キッズ・キッチン」 4~6歳 平成15年度から
・ 「ジュニア・キッチン」 小・中学生 平成16年度から
・ 特に「キッズ・キッチン」は、味覚が形成される時期、脳が最も発達する時期、感受性が強く、好奇心旺盛な時期であり力を入れている。親は見守るだけで一切口も手も出さず、幼児の手だけですべての作業をさせている。当然に包丁も使わせるが、事故らしい事故は発生していない。
・ 食育の政策専門員や食育サポーター(市民ボランティア:教師、保育士、管理栄養士など食育に関する国家資格を持つ者約30人)により、興味を引き出す様々な仕掛けや徹底した安全管理等で運営を行っている。具体的な手法は教授いただけなかったが、万が一のけが対策として、保険を掛けている。
・ 子どもだけでなく、親の食育に対する意識を変えること、理解させることが大事。

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 2) 地場産学校給食の取組
① 学校給食の現状・ 学校数は小学校13校、中学校2校の計15校
※ 佐伯市は、小学校31校、中学校14校、公立幼稚園22校、県支援学校1校の計68校
・ 全学校で単独調理場方式(自校方式)を採用。学校内に調理場と調理員を配置している。民間委託はしていない。
※ 佐伯市は、給食センター方式10施設、自校方式3施設
※ 平成21年度から6施設で民間委託を導入。調理から搬送業務を委託
・ 小・中学校の全児童生徒数2,836名、食数は教職員数1.4割(佐伯市比率)として約3,200食、1調理場当たり約210食
※ 佐伯市は7,200食で、1調理場当たり平均で550食
・ 平成21年度から全小・中学校において小浜産米の自校炊飯による「完全米飯給食」を実施している。パン屋との調整は教育長が対応。地元産米による米飯給食の大切さを伝え理解を得た。
※ 佐伯市では週3回、地元特別栽培米を使用。
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② 校区内型地場産学校給食の取組
・ 平成14年度に立ち上げた「御食国若狭おばま食の教育推進事業」における地場産食材の活用を推進するための取組の一つとして「校区内型地場産学校給食」が導入された。
・ 教育委員会の呼びかけで校区内に学校給食応援生産者グループを作り、可能な限り生産者から野菜や米、水産物などの食材を直接学校に納入してもらい、足りない分は市内の食材搬入業者から、市内産な、県内産、県外産の順に購入する仕組み。※ 校区内のため、農家と学校までの距離も比較的近い。
・ この事業に係る市からの補助はない。
・ 生産者、学校給食担当者、専門機関からなる「地場産学校給食推進協議会」を定期的に、学校と生産者の連絡調整会、生産者との交流会を随時開催し、情報交換や連携を取っている。
・ 県嶺南振興局及びJAわかさは「地場産学校給食推進協議会」に出席し、生産者グループへの栽培技術の指導を行っている。
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・ 毎月10日前後に教育委員会の栄養教諭1名・栄養職員2名(全市で3名しかいない)が市内統一の献立表を作成。各学校の給食主任や調理員は献立のメニューは変更できないが、実施日の変更や食材の裁量がある。
・ 毎月20日頃、学校の給食主任、養護教諭及び調理員の話し合いにより、献立表に合わせた食材及び希望納入数量を記載した「注文書」を作成し、生産者の代表者に送付。
・ 注文書を受けた生産者の代表者は、生産者を集めた話し合いにより、生産者の野菜の生育状況を確認しながら、品目別に出荷を割り振り、搬入日毎に生産者、品目、数量を記載した「搬入計画書」を毎月25日までに学校側に提出。
・ 搬入計画書を受けた学校は、搬入できない品目、数量は業者に調達する。
・ 価格は年間を通じた固定価格にしている。価格は、年1回開催している学校側と生産者との情報交換会で生産者の要望を聞いた上で、学校側が市場価格を参考に決定している。


(write by 田嶋隆虎+村上照久 5.Nov.2010)
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by saiki-brand | 2010-11-05 13:49 | 研修会・視察(報告) | Comments(0)